09.12月28日 | ||
現役女子大生が社長に、理美容商社Seira設立 | ||
和歌山市西浜の現役女子大生、小野田誓羅さん(21)が25日、同市手平に理美容商社、(株)Seiraを設立した。部分的な付け毛のエクステンションなどを上海から仕入れ、全国の美容室やディーラーへ販売する。小野田さんは、「会社とともに自分も成長しながら、他にはない新しいものを提案していきたい」と話している。 小野田さんは、関西外国語大学に通う4回生。信愛女子中学を卒業後、大阪YMCAインターナショナルハイスクールに編入し、カナダに留学するなど、国際的な感覚を持ち合わせている。 もともと化粧品や美容について興味があり、将来は企画の仕事に就きたいと考えていたが、就職活動を進めるうち、自分らしい仕事は何なのかと疑問を感じるように。親せきで美容はさみ製造・直販のハヤシ・シザース社長の林伸昭さん(49)に相談し、林社長が数年前に中国・上海市で見つけた、ほぼ100%純毛のエクステンションの存在を聞いたことが契機となった。 「私のやりたかったことはこれかもしれない」。強い決意で、現地へ向かい、貿易会社を介し、業者と交渉。金額設定や商品のパッケージデザインに加え、日本での商品化で大きな問題となる衛生面の配慮についても、しっかり要望を伝えるなど、堂々としたプレゼンをやってのけた。 現在、日本で流通しているエクステンションのほとんどが髪の毛をいったん色抜きして染色するというが、同社で扱う商品は、色抜きせずに髪の毛を丁寧に洗髪、消毒している。きめ細やかに整ったキューティクルは県の工業技術センターの研究結果からお墨付きを得ている。 会社の立ち上げには林社長がサポート。また、4歳のとき、父親を病気で亡くして以来、女手一つで育ててきてくれた母親、登司子さん(46)の存在は大きかった。「どんな時も私を信頼し、背中を押してくれる母親、そして私を使ってくれた社長にも、恩返しできるように頑張っていきたい」と大きな瞳を輝かせる。 自身の成人式には動物園に通い、拾い集めた白鳥や孔雀の羽を髪飾りにしたというこだわりよう。そのセンスと感性に林社長も「彼女だからできること。今どきの見かけと違って芯があり、起業家としての素質は十分」と大きな期待を寄せる。 若き女性社長に今後の夢を尋ねると、「神戸コレクションでの商品宣伝」ときっぱり。「歳の離れた方との交渉など大変な面もたくさんありますし、これから社会に出て大きな壁に当たることもあると思いますが、好きなことなので、まったく苦には感じません」。美をプロデュースする仕事にみせられた、キラキラした笑顔が返ってきた。 近く電話・HPも開設予定。問い合わせはハヤシ・シザース(073・427・0913)。 |