09.12月25日 | ||
仏医薬品大手サノフィ、米チャッテムを買収し店頭薬部門強化へ | ||
ワシントン(ダウ・ジョーンズ)フランスの製薬大手サノフィ・アベンティス(NYSE:SNY,SAN.FR)は、企業買収による米国市場参入を足がかりに店頭薬分野での事業強化を図る。 健康・美容品や家庭用医薬品を手掛ける米チャッテム(Nasdaq:CHTT)を19億ドルで買収すると21日明らかにした。 サノフィは主力製品の特許失効を間近に控えており、売り上げの落ち込みが予想されている。その売上げ減速を相殺するために今年から店頭薬(OTC)市場での事業拡大に力を入れてきた。10月にはフランスの美容・サプリメントブランド「オエノビィオール」を買収。今年の同事業部門全体の売り上げが14億ユーロになると予想する。 今回買収を発表した米チャッテムは外用鎮痛シップ・塗り薬、ACTマウスウォッシュ、食欲抑制剤、スキンケア用品、日焼け止めなどのメーカーで昨年の売上高は4億5490万ドルだった。 発表によればサノフィは、チャッテム買収によって店頭薬販売の世界第6位から5位にあがる。同社は年間の全世界の市場規模は約200億ドルと推計し、3%と予想される市場の年間予想成長率を上回るペースで成長することを見込んでいる。 買収のもたらす利点のほとんどは米国以外でチャッテム製品の販売を拡大するところにあるという。またアレルギー性疾患治療剤「アレグラ」を一般用に転換し市販薬として販売するものとしてチャッテムに提供する。 サノフィが提示した1株当たりの買収価格は93.50ドル。これは18日のチャッテム株の終値を34%上回る水準。買い付けは年明けに開始され、サノフィは2010年第1四半期中の完了を見込む。 サノフィ株の21日ユーロネクスト・パリの終値は0.20%高の54.81ユーロ。チャッテム株の同日米ナスダック市場の終値は23.16%高の93.14ドル。 |