09.10月26日 | ||
ジョギングブームで注目を浴びる“屋外型フィットネス”の魅力 | ||
ジョギングやウオーキングが話題となっている中、最近、“屋外型”のフィットネスクラブが注目を集めている。「BEACH HAYAMA OUTDOOR FITNESS CLUB」(神奈川・葉山)を運営する黒野さんによると、その魅力はやはり、外でスポーツをする“開放感”にあるようだ。 以前、メディカル系のフィットネスクラブに勤めていたという黒野さんは、記録や体重など“数字”にモチベーションを置く従来の方法に疑問を覚えたことが、同施設を立ち上げるきっかけになったという。「レジャーやスポーツの要素を取り入れて運動の動機付けを“楽しさ”にシフトすれば、継続してもらえると考えました」。そして約2年前に“アウトドアフィットネス”を提唱する施設をオープンした。 「BEACH HAYAMA OUTDOOR FITNESS CLUB」は相模湾に面した県立葉山自然公園と葉山御用邸に隣接し、古民家を改築したクラブハウスを持つ。自然に恵まれた立地を生かし、山・海・スタジオの3つのカテゴリに分かれた約40種類のプログラムを実施。晴天時は公園の芝生でヨガや太極拳などを、海が穏やかな日はカヌーやサーフィンなど季節に合わせて自然を感じながら運動が楽しめる。「外で運動する人たちは“表情”が違う。皆さん笑顔で、開放感に満ちています」という。日ごろのストレス社会から解放され、心身共に開放感を満喫することで楽しみながら健康づくりができるのは大きな魅力だ。 同社では10/7に京都・北山に新店「Nadi」をオープンしたほか、インストラクターの育成にも力を注ぐ。また都内に女性限定のランニングクラブ「DOCTOR PLUS+」を運営し、隣接するカフェとタイアップして栄養学教授監修の食事を提案するなど面白い試みも行っている。今後の展望は、「環境保全、健康増進、地域活性というキーワードをつなぎ合わせ、各地で“その地域ならではのプログラム”を広めて“街全体がフィットネスクラブ”という提案をしていきたい」と語る。 一方、“地域との共生”としての役割を目指すのは、10/1に北鎌倉にオープンした「TERRACE STUDIO 121 北鎌倉」だ。1番の特徴はドッグヨガやドッグランがあり、近所の人たちが立ち寄りやすい施設になっているところ。「犬の散歩をしている人が多い場所なので、散歩途中に気軽に立ち寄って健康づくりに役立ててもらえればと思ったんです」と代表の杉浦さん。「五感に働き掛け四季の移ろいを感じることが大切。自然の香りでリラックスし、皆さん自然と体を動かし、笑い声が出ています」。気負わずに、地域の人が集まって和気あいあいと運動をする、そんなコミュニティーが見えてくる。 また最近では、全国展開する「スポーツクラブ ルネサンス」や、銀座プランタンの「スポーツクラブ」など、従来の屋内型フィットネスクラブにも変化が。屋外でジョギングやランニングの指導をするプログラムを続々とスタートさせているのだ。都心部のジョギング需要に応える形で新たな顧客の獲得に乗り出しているようで、都会の人も“自然”を感じる機会が増えそうだ。 太陽の光を浴びながら、風を感じながら、季節の移り変わりを肌で感じる“屋外型フィットネス”。最近のネイチャーブームにも通じる新たなフィットネスクラブで、気軽に自然を体感してみては? |