09.04月22日 | ||
デザイナーの競演! デザイン水まわりのこれから | ||
先月ドイツ・フランクフルトで行われたバスルームの最新見本市「ISH」のレポートの最終回。「ISH」は、家庭のバスルームはもちろん、ホテルやリゾート、スパの水回り空間のデザイントレンドを生み出している。日本では珍しいが、スタルクを初めとする一流デザイナーがバスルームの設備をデザインすることはヨーロッパではあたり前なのだ。 今年のデザインの傾向は「ソフト」。これまでメタリックと白で、エッジを効かせてまとめられがちだった浴室に、ほかの素材も受け入れやすい柔らかなデザインが増えている。 シンボリックな製品が「Pura Vida」(ピュアヴィダ)。世界的なデザインチーム・フェニックスデザインが、ドイツの水栓金具メーカーのハンスグローエ社と、衛生陶器メーカーのデュラビット社と開発した‘ソフトデザイン’の代表。 これまで主流だったミニマルデザインを脱して、やわらかで人間的なデザインを目指しているが、モダンで洗練された印象は変わらない。 これまで円形が多かったシャワーはスクエア型。人間の肩幅と厚みに対応したかたちというが、確かに円よりも長方形のほうが、上から見た人の体をすっぽりと包む。同シリーズのシャワーや洗面金具は、ハンスグローエジャパンから、今後発売を予定している 日本ではまだ知名度が低いが、バスルーム設備のデザインといえば、スペインのルドヴィカ&ロベルト・パロンバ夫妻が世界的に有名だ。昨年のミラノ・サローネにおけるバスルーム展でも、話題のデザイナーの一人だった。日本でも一部の製品がすでにセラトレーディングなどから発売されている。そのパロンバ夫妻が「パロンバコレクション」を発表しているのがスイスのラウフェン社。 単品でオブジェになるような洗面ボウルやミラーは、余計な装飾なしで浴室空間のレベルを上げてくれる。 また日本では人気のブランドのひとつ、ドイツのグローエ社からは、こんなモダンでキュートな新作シャワーヘッド「icon」が発表になった。シャワーヘッドの中央が抜けることで、30%の節水を実現。 ヘッドを変えるだけで手軽に、環境への貢献とバスルームの模様替えができるという、なかなかアイディアのあるプロダクト。パッケージのデザインも、まるでシャワーヘッドの箱とは思えないモダンさで、日本でもグローエジャパンが発売を検討中だ。 また世界でも最も高級な水栓金具をつくるドイツのドンブラハ社からは、イェーガーデザインによる「スーパーノーバ」を発表。 イメージは新星の爆発で、多面体のデザインが水の反射を受けてきらめく、という新作で、こちらも日本ではリラインスが発売を調整中だという。 |