13.01月09日 | ||
「美容業界の地位をあげる」?美容系敏腕経営者春野ヒデミチ氏の野望 | ||
総合美容業(株)ラグジュアリー(春野ヒデミチ代表)の業務は幅広い。美容室に加えエステサロンやネイルサロン、まつ毛エクステサロンなど、複数店を運営し、その他自社製品の美容商材販売やイベントプロデュースを行なっている。また、スクール事業のジャパンヘアセットスクールも運営しており、こちらはヘアメイクに特化した即戦力の雇用促進を促す美容学校である。 代表の春野ヒデミチ氏が起業したのは8年前。1号店となる美容室を福岡市の中洲で開店した。美容学校で学ぶ傍ら、飲食店と契約する美容室で腕を磨き、卒業するとすぐに創業した。弱冠20歳でのスタートだ。性急な印象も受けるが、しっかりと自己分析をしたうえでのことだった。美容学校時代、ヘアセットには自信があったが、それ以外の実技に対する評価が低かったため、現場よりマネジメントに徹するべきだと判断したことが起業を早めた。 開業時に一定の顧客を抱えていたことに加え、コストを省いた運営で順調に滑り出したという。「お金を頂いてありがとうと言われる。これほどやりがいがある仕事はない」(春野氏)。 しかし手応えを感じはじめた矢先に、不注意から大けが。店に出られなくなったとたん、人材を育成していなかったことから、たちまち顧客を逃がしてしまう。春野氏は改めて組織の必要性を痛感。現在の場所に店を移して心機一転、再スタートを切った。その後ラグジュアリーは春野氏持ち前のち密さに組織力が加わり急成長を遂げる。 春野氏の第一印象は、「初対面で100%記憶していただける」と自身で断言するほど派手で強烈だ。フォーマルな世界では悪印象を与えかねないが、「まず覚えていただくこと。リスクは認知していますが、業界の特性として個性と理解していただける」(春野氏)。派手で強烈が春野氏なりの正装なのだ。それを示すかのように、春野氏は言葉使いや立ち居振る舞いに細心の注意を払う。 もともと祖父の代から国家公務員の家柄。両親からは同じ道を歩むことを期待されたが、春野氏は腕一本で頂点を目指せる業界を夢見た。照準を合わせたのは高校時代カリスマブームでもあった美容業。本気さを示すため文字通り文武両道を貫き、すべての科目でトップクラスの実績をあげることで両親を納得させた。今では春野氏の成長をあたたかく見守ってくれているという。 急速な成長な度合は傍目からは性急にも見える。これについては「ブランド力向上のため」と戦略的な必要性を説く。「美容業界は飽和状態、特に福岡は競争が激しい」との認識のもと、ラグジュアリーは競争力を付けるために総合美容業化に取り組んだ。その結果、現在の知名度を築いたのである。今後は組織固めに力を入れるというが、現況を見ると「美容業界は長期で働く人が少ない。法的なバックアップも含め環境改革が必要」(春野氏)であることを痛感、先の衆院選への出馬を本気で考えたという。「どうすれば雇用が保てるか」。業界全体の地位向上に向けて常に思いを巡らせながら、春野氏の挑戦は続く。 【鹿島 譲二】 <COMPANY INFORMATION> ■(株)ラグジュアリー 代 表:春野ヒデミチ 所在地:福岡市中央区天神1-9-17-15F 設 立:2004年6月 資本金:900万円 TEL:092-717-3566 URL:http://luxury-ltd.com/ ※記事へのご意見はこちら |
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