08.12月16日 | ||
メンズエステ市場に注目 | ||
エステ」といえば余裕のある女性の特権。なんていう時代はもう終わりを告げようとしている。すでに飽和状態といわれたエステ市場だが、「メンズエステ」業界は、じわりじわりと市場を拡大しているよう。テレビのCMでもよく見かける。 10月の日本経済新聞には、メンズエステ市場が「2008年度には前年度比9%増の413億円になる」との報告があった。特にヒゲの永久脱毛や、お腹まわりをマッサージして脂肪の分解を促す「メタボ対策コース」が人気だとのことだ。 女性たちは「美しくある」ためにエステを利用するが、男性諸氏も同じような動機なのだろうか。エステ最大手のTBCでも、毎年堅調にメンズの売り上げが上昇しているとのこと。比較的若い層に支持されているMEN'S TBC。利用者へのアンケートによると、「ヒゲの濃さ」に悩んでいる人が多いのだそうだ。身だしなみもさることながら、「ヒゲが濃くて、シェービングの際に肌が剃り負ける」というデリケートな悩みを持つ人も少なくないとか。女性にはなかなか気づかないお肌の悩みを男性諸氏も抱えているようだ。ここ数年のメンズエステ市場の拡大について、MEN'S TBCのスタッフは「以前のように特別なことと捉えられず、メンズエステティックに対する垣根が下がってきているからじゃないでしょうか」と語る。今後は「フェイシャル」や「メタボ対策シェイプ」の分野にも力を入れていくそうだ。日経の報告にもあったが「メタボ対策」というのは、今後のメンズエステ界を語る上での重要なキーワード。つまり、男性のニーズは「美しくなること」だけではないということだ。楽天リサーチによる昨年の調査によると、20代?30代では「身だしなみを整えたいから」(5?6割)回答が多いが、、40代?60代では「疲れを取りたい、リラックスしたいから」(6割前後)がトップとなっている。また、「健康的になりたいから」は年代が高くなるにつれ回答率も高くなり、50代?60代では約半数が回答している。 2008年4月から40歳以上75歳未満の被保険者および被扶養者を対象として、メタボリックシンドロームの予防・解消に重点をおいた、生活習慣病予防のための特定健診・特定保健指導が保険者に義務付けられたので、メンズエステ業界は、ボディ(痩身)のさまざまなメニュー・コースを開発してニーズに応えようとしているようだ。40代以降のエステ利用者はまだまだ増えていくだろう。これまでは女性がエステで自分を磨き、美しくなった姿を賛美する男性たちが、女性にご褒美や貢物をあげるという構図が一般的だった。しかし、今後は男性のブラッシュアップに女性から「ご褒美」と「貢物」をあげる時代が到来するのかもしれない。 |
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